トラスツズマブ(遺伝子組換え)
トラスツズマブはHER2タンパク質を標的とするヒト化モノクローナル抗体です。HER2過剰発現乳癌に対して、免疫細胞を介したがん細胞の攻撃と増殖シグナルの抑制という二つの経路で抗腫瘍効果を発揮します。
トラスツズマブ(遺伝子組換え)は抗HER2ヒト化モノクローナル抗体として中外製薬株式会社より販売されています。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(ハーセプチン注射用60、中外製薬株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
HER2過剰発現がん細胞は「増殖のアンテナ」を大量に立てて増え続けています。トラスツズマブはこのアンテナに目印をつけ、免疫細胞に「ここを攻撃して」と教えます。
平易に言うと
トラスツズマブはHER2に特異的に結合した後、NK細胞や単球を作用細胞とした抗体依存性細胞傷害作用(ADCC)により抗腫瘍効果を発揮します。また、HER2分子数を低下させることで細胞増殖シグナルが低減し、直接的に細胞増殖を抑制する機序も考えられます。
詳しく
トラスツズマブはHER2に特異的に結合した後、NK細胞、単球を作用細胞とした抗体依存性細胞傷害作用(ADCC)により抗腫瘍効果を発揮します。また、HER2分子数を低下させることにより細胞増殖シグナルが低減し、その結果本薬が直接的に細胞増殖を抑制するとの機序も考えられます。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
HER2の数を低下させ増殖シグナルを低減します
- HER2過剰発現がん細胞は「増殖のアンテナ」を大量に立てて増え続けています。
- トラスツズマブはこのアンテナに目印をつけ、免疫細胞に「ここを攻撃して」と教えます。
- また、HER2分子数を低下させることにより細胞増殖シグナルが低減し、その結果本薬が直接的に細胞増殖を抑制するとの機序も考えられます。
- トラスツズマブはHER2に特異的に結合した後、NK細胞や単球を作用細胞とした抗体依存性細胞傷害作用(ADCC)により抗腫瘍効果を発揮します。
ターゲット:HER2(ヒト上皮増殖因子受容体2型、c-erbB-2)
HER2は細胞表面に存在する増殖因子受容体であり、細胞の増殖・分化シグナルを伝えます。乳癌の一部ではHER2が過剰に発現し、がん細胞の増殖が促進されます。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- HER2過剰発現が確認された乳癌
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(ハーセプチン注射用)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。