トラメチニブ
トラメチニブはMEK1およびMEK2のキナーゼ活性を阻害する分子標的薬です。BRAF変異を伴う悪性腫瘍の増殖シグナル伝達を下流で遮断します。
トラメチニブはMEK1/MEK2を阻害する分子標的治療薬であり、日本ではノバルティスファーマ株式会社よりメキニスト錠0.5mgとして販売されています。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(メキニスト錠0.5mg、ノバルティスファーマ株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
MEKは増殖シグナルを細胞の核へ届ける「中継局」のような役割を果たしています。トラメチニブはこの中継局の機能を止めることで、腫瘍細胞へ届く増殖命令を断ちます。
平易に言うと
トラメチニブはMEK1およびMEK2の活性化とキナーゼ活性を阻害します。その結果、MEKの基質であるERKのリン酸化が抑えられ、腫瘍細胞の増殖を促すシグナル伝達が遮断されます。
詳しく
トラメチニブは、MEK1及びMEK2の活性化並びにキナーゼ活性を阻害します。また、トラメチニブは、A375P F11細胞株を皮下移植したマウスの腫瘍組織において、MEKの基質であるERKのリン酸化を阻害したことが確認されています。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
トラメチニブが増殖シグナルの中継局を止める
- MEKは増殖シグナルを細胞の核へ届ける「中継局」のような役割を果たしています。
- トラメチニブはMEK1およびMEK2の活性化とキナーゼ活性を阻害します。
- その結果、MEKの基質であるERKのリン酸化が抑えられ、腫瘍細胞の増殖を促すシグナル伝達が遮断されます。
- トラメチニブはこの中継局の機能を止めることで、腫瘍細胞へ届く増殖命令を断ちます。
ターゲット:MEK1/MEK2 キナーゼ
MEK1およびMEK2はRAFの下流に位置するキナーゼであり、ERKをリン酸化することで腫瘍細胞の増殖・生存シグナルを伝達します。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- BRAF遺伝子変異を有する悪性黒色腫
- BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
- 標準的な治療が困難なBRAF遺伝子変異を有する進行・再発の固形腫瘍(結腸・直腸癌を除く)
- BRAF遺伝子変異を有する再発又は難治性の有毛細胞白血病
- BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫
- がん化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣癌
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(メキニスト錠0.5mg)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- メキニスト 医薬品インタビューフォーム(2026年2月改訂 第15版)
ノバルティス ファーマ株式会社
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。