イマチニブ
イマチニブは慢性骨髄性白血病に用いられるチロシンキナーゼ阻害剤です。Bcr-Ablをはじめとする複数のチロシンキナーゼの活性を阻害し、腫瘍細胞の増殖シグナルを抑制します。
イマチニブメシル酸塩は慢性骨髄性白血病に用いられるチロシンキナーゼ阻害剤であり、日本では後発医薬品が流通しています。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(グリベック錠100mg、製造販売:ノバルティスファーマ株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
慢性骨髄性白血病では、Bcr-Ablという「故障した増殖スイッチ」が常にオンになり、異常な白血球が際限なく増え続けます。イマチニブはこのスイッチに鍵をかけて信号を遮断し、腫瘍細胞の増殖を抑えます。
平易に言うと
イマチニブはin vitro試験において、Bcr-Abl、v-Abl、c-Ablのチロシンキナーゼ活性を阻害します。さらに血小板由来成長因子(PDGF)受容体およびKIT(SCF受容体)のチロシンキナーゼ活性も阻害し、PDGFやSCFが介する細胞内シグナル伝達を抑制します。
詳しく
イマチニブメシル酸塩はチロシンキナーゼ活性阻害剤であり、in vitro試験においてBcr-Abl、v-Abl、c-Ablチロシンキナーゼ活性を阻害します。さらに血小板由来成長因子(PDGF)受容体およびSCF受容体であるKITのチロシンキナーゼ活性を阻害し、PDGFやSCFが介する細胞内シグナル伝達を阻害します。N-脱メチル体代謝物はin vitro試験においてc-Abl、PDGF受容体およびKITチロシンキナーゼ活性を未変化体とほぼ同程度に阻害することが示されています。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
BCR-ABL阻害薬の働き
- BCR-ABL融合キナーゼが白血病細胞を無秩序に増殖させる。
- 薬がキナーゼのATP結合部位に入り、酵素の働きを止める。
- 増殖シグナルが断たれ、白血病細胞の分裂が止まる。
- 正常な血球の産生が回復してくる。
ターゲット:Bcr-Abl、PDGF受容体、KIT(SCF受容体)
Bcr-Ablは慢性骨髄性白血病の原因遺伝子産物であり、恒常的なチロシンキナーゼ活性により腫瘍細胞の増殖を駆動します。PDGF受容体およびKITも細胞増殖・生存に関わるシグナルを伝達します。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- 慢性骨髄性白血病
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(グリベック錠100mg)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- イマチニブメシル酸塩錠(グリベック)医薬品インタビューフォーム(2023年1月改訂 第16版)
ノバルティス ファーマ株式会社
- DailyMed SPL: GLEEVEC (imatinib mesylate) tablet
Novartis Pharmaceuticals Corporation
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。