ペルツズマブ(遺伝子組換え)
ペルツズマブはHER2陽性乳癌に対して用いられる分子標的薬です。HER2受容体のダイマー形成を阻害し、腫瘍細胞の増殖シグナルを抑制します。
ペルツズマブ(遺伝子組換え)はHER2陽性乳癌の治療に用いられる抗HER2モノクローナル抗体製剤です。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(パージェタ点滴静注420mg/14mL、中外製薬株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
HER2受容体が「握手」のようにHER3と手を結んで増殖のスイッチを入れるのを、ペルツズマブが握手の邪魔をしてスイッチが入らないようにするイメージです。
平易に言うと
ペルツズマブはHER2受容体のドメインⅡに結合し、リガンド刺激によるHER2とHER3のダイマー形成を阻害します。その結果、HER2のリン酸化やその下流のPI3K-Akt経路およびMAPK経路の活性化が抑えられ、腫瘍細胞の増殖が抑制されます。また、抗体依存性細胞障害活性(ADCC)も示します。
詳しく
ペルツズマブ(遺伝子組換え)は、HER2の細胞外領域ドメインⅡに特異的に結合するヒト化モノクローナル抗体です。リガンド刺激によるHER2/HER3のダイマー形成を阻害し、それに伴うHER2のリン酸化、および下流のPI3K-AktならびにMAPKの両キナーゼ経路の活性化を抑制することで細胞増殖を抑制します。標的細胞に対する抗体依存性細胞障害活性(ADCC)も報告されています。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
HER2の握手を邪魔するペルツズマブ
- HER2受容体が「握手」のようにHER3と手を結んで増殖のスイッチを入れるのを、ペルツズマブが握手の邪魔をしてスイッチが入らないようにするイメージです。
- ペルツズマブはHER2受容体のドメインⅡに結合し、リガンド刺激によるHER2とHER3のダイマー形成を阻害します。
- その結果、HER2のリン酸化やその下流のPI3K-Akt経路およびMAPK経路の活性化が抑えられ、腫瘍細胞の増殖が抑制されます。
- また、抗体依存性細胞障害活性(ADCC)も示します。
ターゲット:HER2 細胞外領域ドメインⅡ
HER2は上皮成長因子受容体ファミリーに属する受容体で、ドメインⅡは他のHERファミリー受容体(特にHER3)とのダイマー形成に必須の領域です。このダイマー形成が腫瘍細胞の増殖・生存シグナルの起点となります。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- HER2陽性の乳癌
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(パージェタ点滴静注420mg/14mL)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。