イピリムマブ
イピリムマブは根治切除不能な悪性黒色腫に用いられる免疫チェックポイント阻害剤です。CTLA-4を阻害することでT細胞の抑制信号を解除し、腫瘍に対する免疫応答を増強します。
イピリムマブは根治切除不能な悪性黒色腫に用いられる抗CTLA-4モノクローナル抗体製剤です。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(ヤーボイ点滴静注液20mg、ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
がん細胞はCTLA-4という「T細胞のブレーキ」を悪用して免疫の攻撃から逃れています。イピリムマブはこのブレーキを外すことで、T細胞が本来持っていたがん攻撃力を取り戻させます。
平易に言うと
イピリムマブはCTLA-4に対する抗体であり、CTLA-4とそのリガンドである抗原提示細胞上のB7.1(CD80)およびB7.2(CD86)分子との結合を阻害します。これにより活性化T細胞における抑制的調節が遮断され、腫瘍抗原特異的なT細胞の増殖・活性化・細胞傷害活性が増強されます。
詳しく
イピリムマブは細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に対する抗体であり、CTLA-4とそのリガンドである抗原提示細胞上のB7.1(CD80)およびB7.2(CD86)分子との結合を阻害することにより、活性化T細胞における抑制的調節を遮断し、腫瘍抗原特異的なT細胞の増殖、活性化および細胞傷害活性の増強により腫瘍増殖を抑制します。また、制御性T細胞(Treg)の機能低下および腫瘍組織におけるTreg数の減少により腫瘍免疫反応を亢進させ、抗腫瘍効果を示すと考えられています。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
CTLA-4阻害薬の働き
- 腫瘍反応性T細胞は、CD80/CD86と結合すると活性化を抑えるブレーキ受容体CTLA-4を発現する。
- 抗体医薬がCTLA-4に結合し、抑制リガンドが結合できないようにする。
- ブレーキが外れると、CD28を介する活性化シグナルが優位になり、T細胞は増殖する。
- 活性化T細胞が増え、腫瘍細胞への攻撃が広く行われる。
ターゲット:細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)
CTLA-4は活性化T細胞の表面に発現する抑制性受容体であり、抗原提示細胞上のB7.1(CD80)およびB7.2(CD86)分子と結合することでT細胞の活性化を抑制するブレーキとして働きます。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- 根治切除不能な悪性黒色腫
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(ヤーボイ点滴静注液20mg)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。