ベンラリズマブ
ベンラリズマブは好酸球関連の難治性気管支喘息に対して用いられる抗IL-5受容体α抗体製剤です。好酸球の表面に発現するIL-5受容体αに結合し、好酸球を直接減少させることで気道の炎症を抑制します。
ベンラリズマブ(遺伝子組換え)は好酸球を標的とする気管支喘息の生物学的製剤であり、日本ではアストラゼネカ株式会社よりファセンラ皮下注30mgとして販売されています。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
好酸球性喘息では、IL-5という「成長促進サイン」によって好酸球が過剰に増え続け、気道を荒らしています。ベンラリズマブはそのサインの受け皿に結合して好酸球に印をつけ、体の免疫機構によって自然に減ってもらう仕組みです。
平易に言うと
ベンラリズマブは好酸球の表面にあるIL-5受容体αに高い親和性で結合します。これによりIL-5のシグナルが遮られるだけでなく、抗体依存性細胞障害(ADCC)によって好酸球自身が選択的に減少します。
詳しく
ベンラリズマブは、ヒトインターロイキン-5受容体αサブユニット(IL-5Rα)に特異的かつ高親和性で結合(解離定数:16pM)する、フコース欠損型ヒト化免疫グロブリンGサブクラス1、κ型アイソタイプ(IgG1κ)モノクローナル抗体です。フコース欠損構造によりADCC活性が増強されており、好酸球を効率的に減少させます。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
ベンラリズマブは好酸球に印をつけ、免疫機構で減らす
- 好酸球性喘息では、IL-5という「成長促進サイン」によって好酸球が過剰に増え続け、気道を荒らしています。
- ベンラリズマブは好酸球の表面にあるIL-5受容体αに高い親和性で結合します。
- これによりIL-5のシグナルが遮られるだけでなく、抗体依存性細胞障害(ADCC)によって好酸球自身が選択的に減少します。
- フコース欠損構造によりADCC活性が増強されており、好酸球を効率的に減少させます。
ターゲット:ヒトIL-5受容体αサブユニット(IL-5Rα)
好酸球の表面に発現するIL-5受容体のαサブユニットです。IL-5がこの受容体に結合すると好酸球の生存・分化・活性化が促され、気道の炎症が悪化します。ベンラリズマブはこの受容体に結合し、好酸球を標的とした細胞障害(ADCC)を誘導します。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- 気管支喘息
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(ファセンラ皮下注30mgシリンジ)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- DailyMed 医薬品添付文書(FASENRA)
DailyMed, U.S. National Library of Medicine
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。