アビラテロン酢酸エステル
アビラテロン酢酸エステルは去勢抵抗性前立腺癌に対して用いられる経口抗アンドロゲン合成薬です。テストステロンをはじめとするアンドロゲンの産生経路を阻害し、腫瘍の増殖に必要なホルモン供給を断ちます。
アビラテロン酢酸エステルは去勢抵抗性前立腺癌の治療に用いられる経口剤であり、日本ではヤンセンファーマ株式会社より販売されています。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
去勢抵抗性前立腺癌では、腫瘍が「自家製工場」のように体内でアンドロゲンを作り続けて増殖しています。アビラテロンはその工場の核心である酵素の働きを止めて、燃料の供給を断つことで腫瘍の勢いを抑えます。
平易に言うと
アビラテロン酢酸エステルは体内でアビラテロンに変換され、アンドロゲン合成酵素であるCYP17の働きを阻害します。これにより副腎や腫瘍組織でのテストステロン合成が抑えられ、前立腺癌細胞の増殖に必要なアンドロゲンが減少します。
詳しく
アビラテロン酢酸エステルは生体内で速やかにアビラテロンへ加水分解され、アンドロゲン合成酵素である17α-hydroxylase/C17,20-lyase(CYP17)活性を阻害します。In vitroにおいて、アビラテロンはヒト副腎皮質由来腫瘍細胞株(NCI-H295R)におけるテストステロンの合成を阻害することが示されています。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
アビラテロンが自家製工場を止める
- 去勢抵抗性前立腺癌では、腫瘍が「自家製工場」のように体内でアンドロゲンを作り続けて増殖しています。
- アビラテロン酢酸エステルは体内でアビラテロンに変換され、アンドロゲン合成酵素であるCYP17の働きを阻害します。
- これにより副腎や腫瘍組織でのテストステロン合成が抑えられ、前立腺癌細胞の増殖に必要なアンドロゲンが減少します。
- アビラテロンはその工場の核心である酵素の働きを止めて、燃料の供給を断つことで腫瘍の勢いを抑えます。
ターゲット:アンドロゲン合成酵素 CYP17(17α-hydroxylase/C17,20-lyase)
副腎や前立腺癌組織などで、プレグネノロンやプロゲステロンからデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)およびアンドロステンジオンへ変換する酵素です。この経路が遮断されると、腫瘍細胞内のアンドロゲン濃度が低下します。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- 去勢抵抗性前立腺癌
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(ザイティガ錠250mg/ザイティガ錠500mg)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- 前立腺癌に対するホルモン療法|海外癌医療情報リファレンス(NCIファクトシート和訳)
一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。