アベマシクリブ
アベマシクリブはホルモン受容体陽性かつHER2陰性の再発乳癌に用いられるCDK4/6阻害剤です。細胞周期の進行に関わるCDK4/6の働きを抑えることで、腫瘍細胞の増殖を抑制します。
アベマシクリブはホルモン受容体陽性HER2陰性乳癌の治療に用いられるCDK4/6阻害剤であり、日本ではベージニオ錠として販売されています。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(ベージニオ錠50mg、日本イーライリリー株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
腫瘍細胞が「壊れたアクセル」を踏み続けて増え続けている状態に例えると、アベマシクリブはそのアクセルに楔を差し込んで回転を抑える薬です。細胞が分裂するための重要なスイッチであるCDK4/6の働きを止めることで、腫瘍の増殖にブレーキをかけます。
平易に言うと
アベマシクリブはCDK4およびCDK6という酵素の働きを阻害します。これらの酵素は細胞が分裂する際に必要な信号を伝える役割を担っており、これが過剰に働くと腫瘍細胞が次々と増殖します。アベマシクリブによってCDK4/6の活性が抑えられると、Rbタンパクのリン酸化が阻害され、細胞周期が停止します。その結果、腫瘍の増殖が抑えられます。
詳しく
アベマシクリブはCDK4及び6に対する阻害作用を有する低分子化合物であり、CDK4/6とサイクリンDの複合体の活性を阻害し、retinoblastoma(Rb)タンパクのリン酸化を阻害することにより、細胞周期の進行を停止し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられます。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
CDK4/6阻害剤(アベマシクリブ)の作用イメージ
- これらの酵素は細胞が分裂する際に必要な信号を伝える役割を担っており、これが過剰に働くと腫瘍細胞が次々と増殖します。
- アベマシクリブはCDK4およびCDK6という酵素の働きを阻害します。
- アベマシクリブによってCDK4/6の活性が抑えられると、Rbタンパクのリン酸化が阻害され、細胞周期が停止します。
- その結果、腫瘍の増殖が抑えられます。
ターゲット:CDK4/6–サイクリンD複合体
細胞周期のG1期からS期への進行を推進するキナーゼ複合体。この複合体が過剰に活性化すると、Rbタンパクがリン酸化されて細胞増殖のブレーキが外れ、腫瘍細胞が制御なく分裂を続けます。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(ベージニオ錠50mg)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- ベージニオ®錠 手術不能又は再発乳癌治療薬 製造販売承認取得プレスリリース(EL18-41)
日本イーライリリー株式会社
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。