レンバチニブ
レンバチニブは複数の受容体チロシンキナーゼを幅広く阻害する分子標的薬です。腫瘍血管新生と腫瘍増殖の両方に関わるシグナルを遮断し、腫瘍の成長を抑えます。
レンバチニブメシル酸塩は複数の受容体チロシンキナーゼを標的とする経口の分子標的治療薬です。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(レンビマカプセル4mg、エーザイ株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
腫瘍は「複数の配管」を使って栄養を引き込みながら成長します。レンバチニブはその配管をまとめて遮断し、腫瘍が育つための環境を断ちます。
平易に言うと
レンバチニブは腫瘍の血管新生や増殖に関わる複数の受容体チロシンキナーゼ(VEGFR、FGFR、PDGFRα、KIT、RET)を阻害します。血管内皮細胞が新しい血管を作る働きも抑えることで、腫瘍への栄養供給を多方面から妨げます。
詳しく
レンバチニブは、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体(VEGFR1-3)、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体(FGFR1-4)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)α、幹細胞因子受容体(KIT)、Rearranged During Transfectionがん原遺伝子(RET)等の受容体チロシンキナーゼを阻害します。また、VEGFおよびFGFによって誘導される血管内皮細胞の血管様管腔構造の形成も阻害することが確認されています。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
マルチキナーゼ阻害薬の働き
- 腫瘍細胞や周囲の支持細胞は、複数のキナーゼ酵素を使って増殖信号を読み取っている。
- その信号が、腫瘍の増殖と、腫瘍に栄養を送る新しい血管の形成を促す。
- 薬剤が複数のキナーゼの活性部位に同時に座り、信号が伝わらなくなる。
- 腫瘍の増殖が鈍り、腫瘍への血流も減る。
ターゲット:VEGF受容体(VEGFR1-3)、FGF受容体(FGFR1-4)、PDGFRα、KIT、RET
これらの受容体チロシンキナーゼは、腫瘍の血管新生や増殖に関与するシグナルを伝達します。腫瘍細胞はこれらの経路を活性化させて成長と血管形成を促します。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- 根治切除不能な甲状腺癌、切除不能な肝細胞癌、切除不能な胸腺癌、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(レンビマカプセル4mg)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- Lenvatinib Eisai 4mg hard capsules - Summary of Product Characteristics (SmPC)
Eisai Europe Limited
- 海外がん医療情報リファレンス(日本癌医療翻訳アソシエイツ) Lenvatinib[レンバチニブ]
一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT)
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。