エンザルタミド
エンザルタミドはアンドロゲン受容体(AR)のシグナル伝達を阻害する前立腺癌治療薬です。男性ホルモンの作用経路を多面的に遮断することで、去勢抵抗性前立腺癌の進行を抑えます。
エンザルタミドはアンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬であり、去勢抵抗性前立腺癌の治療に用いられます。日本ではアステラス製薬株式会社が販売しています。
本ページの効能・効果および作用機序は、PMDA 公開の添付文書情報(イクスタンジ錠40mg、アステラス製薬株式会社)に基づき平易に再構成したものです。用法・用量については医師の処方と最新の添付文書をご確認ください。
作用機序
薬が体の中で何をするかを説明します。用量・副作用・安全性の説明ではありません。
たとえ話
前立腺癌細胞は、男性ホルモンという「鍵」を使ってアンドロゲン受容体という「スイッチ」をオンにし、増殖の命令を出し続けています。エンザルタミドはこの鍵穴を塞ぎ、スイッチが核に移動するのも止めることで、増殖の命令が届かないようにします。
平易に言うと
エンザルタミドはアンドロゲン受容体(AR)へのアンドロゲン結合を競合的に阻害します。さらに、ARが細胞の核の中に入る動きや、核内でDNA上の転写因子結合領域にARが結合することも抑えます。これにより、ARを介した前立腺癌細胞の増殖シグナルが遮断されます。
詳しく
エンザルタミドはアンドロゲン受容体(AR)シグナル伝達阻害薬です。ARへのアンドロゲンの結合を競合的に阻害し、ARの核内移行およびARとDNA上の転写因子結合領域との結合を阻害することで、AR依存性の遺伝子転写を抑制します。去勢抵抗性前立腺癌において、ARシグナルの持続的活性化が病態に関与しており、本剤はこの経路を多段階で遮断します。
アニメーションで仕組みを見る
仕組みを分かりやすくした模式図です。縮尺や形は実際のものではありません。
エンザルタミドが多段階で増殖の命令を遮断する
- 前立腺癌細胞は、男性ホルモンという「鍵」を使ってアンドロゲン受容体という「スイッチ」をオンにし、増殖の命令を出し続けています。
- エンザルタミドはアンドロゲン受容体(AR)へのアンドロゲン結合を競合的に阻害します。
- さらに、ARが細胞の核の中に入る動きや、核内でDNA上の転写因子結合領域にARが結合することも抑えます。
- これにより、ARを介した前立腺癌細胞の増殖シグナルが遮断されます。
ターゲット:アンドロゲン受容体(AR)
男性ホルモン(アンドロゲン)が結合すると核内に移行し、前立腺癌細胞の増殖に関わる遺伝子の転写を促すタンパク質です。去勢抵抗性前立腺癌ではこの経路が持続的に活性化しています。
承認された適応
適応は国によって異なり、変わることがあります。必ず最新の添付文書に従ってください。
Japanでの承認適応
PMDA- 去勢抵抗性前立腺癌
公式ソース
このページの記述は、以下の記録に遡ることができます。
- PMDA 医療用医薬品添付文書(イクスタンジ錠40mg)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- イクスタンジの作用機序を教えてください(製品Q&A)
アステラス製薬株式会社
- 海外がん医療情報リファレンス(日本癌医療翻訳アソシエイツ) Enzalutamide[エンザルタミド]
一般社団法人 日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT)
このページは、薬が体の中でどう働くかをやさしく説明するためのものです。使うときの注意は、お手元の説明書か薬剤師さんにご確認ください。
MedUnfold は教育目的のコンテンツであり、医療上のアドバイスではありません。必ず最新の添付文書と医療専門家の指示に従ってください。